想像を超える食事体験と、秘密基地のような空間。
さながらエンターテインメント。
知る人だけが知る"秘密のパーティ"。それが神楽坂のレストラン「セクレト」だ。前身となるのは、オーナーシェフである薮中章禎さんが全国各地で開催していたケータリングイベント。それが好評を博し、満を辞して神楽坂にお店を構えることになったのだそう。
18時40分開場、19時に一斉スタート。店内に入ると、まずはムーディなレセプションスペースでウェルカムドリンクを受け取る。その後、一斉に通称“秘密の通路”と呼ばれる狭い廊下を通ってメイン会場へ移動。ダイニングスペースにはL字型のテーブルがあり、その奥に少し背の高いシェフテーブルが鎮座している。
まるでステージと観客席のような、その空間を舞台にコースという名のショーが始まる。
当然、料理にもハッと驚かされるような仕掛けが満載だ。たとえば、イベリコ豚のサラダは蓋を開けると、芳ばしいスモークが食欲のツボを刺激する。
お口直しとして出されたゼリーは、口に入れた瞬間にジュースに変身。
また、液体窒素を使ったパフォーマンスは、大人が歓声を上げるほど圧巻の光景だ。よもや料理を超えたエンターテイメントと言っても過言ではない。大人が童心に帰って食事を楽しむことができる場。それが「セクレト」のなによりの魅力なのかもしれない。
オーナーシェフ 藪中 章禎 さん
「 昔から人を喜ばせることが好きでした。今年で料理人歴25年になりますが、やはり一連のコースを終えた先にある、お客様の『楽しかった』、『美味しかった』という声がなによりの喜びです。それさえあれば、大変なことでさえも、全て楽しさに変わります。だからこそ、料理にはサプライズやギャップを作るために、常日頃から様々な仕掛けを考えています。とは言っても、『遊び』の要素だけではお客様を満足させることは難しいので、あくまで料理の基本を守りながら、『美味しいもの』であることを大事にしています。また、『セクレト』では、コースを一斉スタートにしているので、お客様同士の間に一体感が生まれるんです。今はSNSなどで簡単に繋がることができますが、一緒に食事を楽しんで共有した時間は格別だと思います。もし、うちのお店で隣り合ったお客様同士が仲良くなって、『今度また一緒に来ましょう』と次の予約をしてくださったら、私たちは本望です。カメラやムービーの撮影もOKですし、コースの楽しみ方はあえてフリースタイルにしています。ここへ来てくださった時くらいは、難しいことは考えずに、心から楽しんで元気になって欲しいと思っています。」