ダリやピカソが愛した場所、5つ星を超える「パラス」の称号、アラン・デュカスのレストランに、世界一のパティシエによる高級スイーツ。
パリの中心にあり最古のホテル 【ル・ムーリス】の魅力は語り尽くせない。
メインレストランである「アラン・デュカス」では、ヴェルサイユ宮殿の「天空の間」をイメージした内装と装飾が施され、貴族気分が味わえる。パリの重要文化財にも指定されているこのダイニングルーム。壁や暖炉には伝統的な美しいフレスコ画を描きながら、現代の著名アーティストによるモダンな装飾品をミックスしたゴージャスな内装だ。
客室に向かう途中のラウンジの横には、飾られた肖像画になぞらえて「ポンパドールの間」と名付けられた、圧巻のサロンが目に入る。1917年に同じく巨匠パブロ・ピカソが結婚披露宴を開催した部屋でもあり、シャンデリアや壁などは重要文化財になっていて、この部屋を貸し切ることができる。
パリ最古の庭園であるチュルイリー庭園の正面に位置し、客室の左側にルーブル美術館・オルセー美術館・エッフェル塔・少し離れて凱旋門までを見渡すことができる。完璧な立地と圧巻の眺望。
更に29部屋をリノベーションし、この絶景を備えた新なスイートがお披露目を果たした。コンセプトは、18世紀のフランスのスタイルに忠実であること。ホテルをこよなく愛してきた、芸術家らにインスピレーションを受け、当時のムードを残しながら、華美な装飾をできるだけ取り除き、現代人に快適な空間を実現している。
【ベル・エトワールスイート】
Belle Etoile Suite
最上階に位置する「ベル・エトワールスイート」は広さは620平米の4ベッドルーム、パリの全景を 360 度見渡すことができる。フランス語で美しい星を意味する名の通り、間違いなくパリ最高峰の部屋。数々のエグゼクティブが滞在し、『マタ・ハリ』などの実際の映画のセットとしても使用され、パリで話題のスイートだ。
一番の魅力は何といっても、295 ㎡の広さを誇るテラス。パリの中心に立ちながら、天上界に降り立った心地が味わえることだろう。まさに「天空の庭」という言葉が相応しい。1泊270万から手に入る。ここで朝日と共にモーニングシャンパンを、夕景を眺めながらアペリティフを。
パリ全景を一望しながら、バトラーのホスピタリティの高さにより、自宅にいるかのような居心地の良さ。 ここはパリの中心でありながら、喧騒を一切感じさせない。
ブロンズやシルバー、高品質オーク材をふんだんに使った内装には、アトリエ シャルル・ジューフルによってオーダーメイドで作られた上質な家具。 10名までディナーができる、広々としたダイニングスペースには現代アーティスト、キャロル・ベンザケンのカラフルな作品が飾られている。
特筆すべき、テラスはフランスの随一のガーデンデザイナーであるピエール・アレクサンドル・リセールが手がけている。日々手入れされているガーデンはため息が出るほど美しい。
レストラン&バー
シェフ、パティシエ、アーティスト。数々のナンバーワンが組み合わさった、パリ随一の世界観は、ル・ムーリスでしか表現できない。今こそ美貌なる美食体験を。
レストラン【Alan Ducasse(アランデュカス)】
世界の食文化を牽引する都「パリ」といえど、ここまで象徴たる存在が集約されているのは、ル・ムーリスを除いて他に無い。
レストラン【 Le Dali 】
セカンドダイニングと呼ぶにはあまりにも勿体ない、【ル・ダリ】。
その名の通り巨匠サルヴァトール・ダリから取られた名であるが、それに相応しい、荘厳な内装がまず目を引くだろう。
オペラ座を参考にしてデザインされた天井には、圧巻の装飾画が施される。建築家フィリップ・スタルク氏の娘で、アーティストであるアラスタルノ・スタルク嬢の製作によるものだ。後述する世界一のパティシエ、セドリック・グロレ氏が提供するアフタヌーンティーが一番の人気。1日中食事ができるカジュアルスタイル。
【 Bar228 】
巨匠ダリが愛したバー。ここに置かれているグランドピアノは、彼が幼少期から家にピアノを欲しがっていたことを慮り、フィリップ・スタルク氏によって置かれたものだ。
ダリ自身は年に1度、1,2ヶ月ほどル・ムーリスに滞在することにしていたようだが、その強烈なエピソードが多い。スイートルームから外に向かって絵の具をバラ撒き、これがアートだと宣ったこともある。もちろん多大な修繕費用が請求されるが、それでも、アーティストの遊び心だと理解してダリを歓迎していたル・ムーリスは、懐が深くARTへの造詣が深いのだろう。ピアノの音色に耳を傾けながら、ここパリという街の、美への寛容さに思いを馳せよう。
Le Meuriceですべき3つの遊び
人気の高いアフタヌーンティーから、知る人ぞ知る、シェフズテーブルまで
バトラーが叶える、わがままな遊びをいくつか紹介しよう。
01 ロールスロイスでプライベートショッピング
パリといえば数多くの高級ブランドの発祥地。そのため、ハイブランドの本店が密集している。特にエルメスやゴヤールの本店が集まるサントノーレ通りは、ここル・ムーリスのすぐ裏側に位置している。ここはぜひロールスロイスをチャーターして、行きたいショップを優雅に回り、常に手ぶらでいられる状態で過ごしてみてわ。ホテルのコンシェルジュ経由で、各本店にアポイントを取ることで、VIP待遇をされるのも間違いない。
チュルイリー庭園・ルーブル美術館・オルセー美術館に徒歩数分でたどり辿り着くことができるが、買い物に疲れれば車で少し移動するだけで、名所を見ながら休憩できるスポットも数多い。エッフェル塔前の公園でピクニックをするもよし、シャンゼリゼ通りのカフェで凱旋門を眺めながらオイスターを頬張るもよし。シテ島・サン=ルイ島まで移動して、セーヌ川を眺めるのも趣がある。夜にはムーラン・ルージュに代表されるキャバレーに足を運ぶのもお勧めだが、これら名所のちょうど中心にル・ムーリスが位置しているのは、まさに驚嘆の一言である。
02 世界NO.1のパティシエ セドリックのAfternoon tea
若手No1パティシエ、セドリック・グロレ氏のInstagramフォロワーが100万人を超えたのは、2018年7月のことだ。若干弱冠齢33歳にしてここまで上り詰めたのは、偏に彼のパティシエとしての情熱・ストイックさによるものである。Instagramの画像はほぼ自分で撮影しており、投稿することにより閲覧者の期待に応え続けるという、良いプレッシャーを自分に与えられることが目的だという。そんな彼の、世界で最も「映える」スイーツを堪能できるのが、ル・ムーリスのアフタヌーンティーだ。数々のベストパティシエ賞を受賞してきた彼の、原点かつ最高峰であるサービスを堪能しよう。
03 キッチン裏の秘密 アランデュカスのChef's table
1日1組限定、最大8人まで。ここは「超VIP」のためのシェフズテーブルである。予約者にしか知らされない完全シークレットな個室。従業員用の通路を渡り、現れるのは黒い扉・・・このストロークだけで、既に期待は高まる。扉を開ければキッチンが広がると思いきや、そこは逸品のワインセラーを備えた漆黒の個室である。ここが、どのように躍動感あるシェフズテーブルへと変化するのか、実際に行って確かめてほしい。
アラン・デュカス氏は世界各国にレストランを持ち、格調高いものからコンテンポラリーまで幅広い実験をし続けている。徹底的に素材を大事にするデュカス氏ならではの、「本場の最高峰」をぜひこの神秘的な空間で体験してみて欲しい。