天空に浮かぶ、自分だけの王国
日常の喧騒から離れて、自然の中の離宮に身を隠す。
そう、ここは誰からも邪魔されることのない、
安らぎと癒しを与えてくれる、秘密の王国なのだ。

Villa
東京ドーム13個分の敷地に
宿泊専用ヴィラがわずか3棟という
極めつけの贅沢な空間
【天空】 183.06㎡

ためらいも恥じらいも、この王国とは無縁
「天空」は敷地内で最も広いスペースを有する宿泊専用のヴィラだ。山頂付近にあり、まさに大空に浮かぶ離宮のよう。ベッドルーム棟とリビングルーム棟で構成され、長く続くウッドデッキには、壮大な風景が一望できる露天風呂が設えられている。『天空の森』の部屋の造りは、「部屋の中のすべての機能性を外に出してみる」というコンセプトに基づき、壁を取り払ってインテリアとエクステリアの境目をなくしている。それによってもたらされた開放感を、心ゆくまで味わって欲しい。宿泊料金は1泊25万円から。吹き抜ける風と無垢材の香りに包まれて、いつしか時間が経つのを忘れてしまうに違いない。


【茜さす丘】 160.32㎡

その名の示す通り、夕日が最も美しく差し込むように造られた宿泊専用のヴィラ。「天空」同様、ベッドルーム棟とリビングルーム棟で構成される。ひょうたん型の露天風呂からは霧島連山を一望でき、奥に設えた宙に浮かぶように張り出されたウッドデッキからは、眼下に段々畑の田園風景が広がる。もし、邪馬台国が九州に存在したならば、きっと卑弥呼も同じように下界を睥睨していたかもしれない。そんな歴史ロマンに想いを馳せてみるのもいいだろう。森の中から引いている源泉は炭酸水素塩温泉。ここから満天の星空を独り占めもできる。宿泊料金は1泊20万円より。至福の時を心に刻みたい。

日常の常識から離れることで
忘れかけていた感受性との再開が果たせる

【霖雨の森】 74.30㎡

広大な芝生の庭を持つ他の2棟と異なり、生い茂った広葉樹林に包まれた、静かに過ごせるコンパクトな設計のヴィラ。何日も降り続く長雨を意味する『霖雨(りんう)』と名付けたのは、オーナーが熱帯雨林の霧の中で雨に濡れる髪の長い女性をイメージしたからだ。屋外にシャワーブースを設え、裸のまま森の中で雨を浴びるような開放的な体験が可能。ベッドルーム棟、リビングルーム棟、露天風呂を直線上に配置。ドレッシングルームにある大きな鏡の背景には緑が映り込み、まるで森の中にいるような錯覚を覚えるだろう。宿泊料金は1泊15万円から。戸を閉めれば、シャワーブースは、岩盤浴としても利用可能だ。

Dining
好きな場所で好きなように食すのが王国の流儀。

ピクニックランチは段々畑の真ん中で。

裸で過ごせる王国で特別なダイニングをサプライズしてみては。
バトラーに頼みさえすれば、いかなる場所でもテーブルをセッティングしてもらえるのが、天空流のダイニング。
「食べ物は、自分に宿る神様への捧げ物です。神様に捧げる、喜ばせるとするならば、その大地が作り上げた一番いいものを差し上げますよね」と語るのがオーナーの田島氏。『天空の森』で供される食材のほとんどが、敷地内の畑で収穫された農作物であったり、大切に飼育されている烏骨鶏や薩摩地鶏だ。
「神様がこの大地に降りてくるときに、鶏が最初に降りてきた、その印が鳥居だという神話もあります。鶏が大切にされてきたからこそ薩摩鶏という日本の名鶏が育ったという、そんな宗教的な背景もこの地にはあるのです」

季節の空気を肌で感じ、段々畑の香りに囲まれながら食す。
敷地内で採れた食材を使用する、
地産地消への飽くなきこだわり。
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シンプルながら季節によって様々な食材が並ぶ和朝食。



敷地内の畑や菜園では30種類以上の野菜を育てている。葉に虫食い跡があるのは、完全なる無農薬の証拠。オーナー自身がそれぞれの野菜の旬を、香りで嗅ぎ分け、目で見極めて提供するという徹底ぶりである。
Play in the Landscape
時には童心に戻り、心ゆくまで緑豊かな自然と戯れる。
人間性を回復してくれるアクティビティの数々。

バトラーにディスティネーションランチのセッテイングを頼み、『天空の森』の丘の頂上に毅然として立ち聳える1本の椎の大木。この大空と大宇宙と大地がつながる場所を訪れると、誰しもがそこからであればどこまでも飛んで行けるというような錯覚に陥る。まるで天下を取ったような、実に爽快な気分になれるはず。
”人はなぜ高いところに登るのか、高いところから見渡すのか‥‥”。
昔の人からすれば、そこは敵が攻めてこない安全無二の場所だからである。洋の東西を問わず、英雄たちがこぞって丘の上に城を構えたのも、「今日という一日を睥睨する」ことで自分が生きていることを確信して安堵し、民の安寧を祈願したからに違いない。
バトラーにディスティネーションランチのセッテイングを頼み、ブランコを漕いでしばし童心に戻るのもよし。遥か遠くの夕日を眺めながらワイン片手に感傷に耽るのも、またよし。満天の星空の中に流れ星を探しつつ、ふたりで愛を語り合うのも悪くない。
広大な敷地内にある池で水鳥と戯れたり、鶏舎を覗いたりするのも心癒される時間。この王国のアクティビティは、知らず知らずのうちに人間性を回復してくれる。
池のほとりでしばし水鳥に癒される

敷地内の一角に芝生で囲まれた小さな池が。誰でも自由に使える餌箱が備られた池のほとりでは人懐っこいアヒル達が寄ってくる。天空の森でしか体験できない特別な時間を楽しめるはずだ。
気の赴くままに時間と食事楽しむ

バトラーが専属でサーブしてくれる。

メニューが楽しめる。
チェックインをしたら、腕時計を外して過ごしたい。時間に囚われることなく、体と気分に正直になれるはず。もし早くに目覚めてしまったら、敷地内で丹念に育てられている畑の作物を愛でながらの散歩はいかがだろう。頼めば、お気に入りの景色を背景にブランチを楽しむこともできる。明日はどこにしようか迷うこと受け合いだ。
Playing in the River
自らの楽しみを見つける喜び川遊びに興じても釣った魚を
食べてもいい。 望みさえすれば、川の中で宴会もできる。

広大な敷地内を流れる天降川支流の浅瀬まで専用バギーで下り、釣りや川の浅瀬に用意された特別なテーブルセッティングでデスティネーション・ディナー体験出来る。その気になれば、裸になって泳ぐことも天空の森だからこそ楽しめる他体験の1つだ。森と風と水が三位一体となって繰り出す天空のハーモニーに、しばし聴き入って欲しい。

◇特別インタビュー
未完成とは無限の可能性があること。
『天空の森』はさらに進化を続けています。
『天空の森』オーナー :田島健夫

ーー『天空の森』を創業された経緯についてお話しいただけますか?
私が最初に創ったのは『忘れの里 雅叙苑』でした。茅葺の古民家を移築し、露天風呂を各室に備えるスタイル。これは当時オンリーワンのものでしたが、その後、日本の至る所でコピーされるようになり、人が絶対に真似できないものを創造しようと考えたのが”王国を創る”ことでした。国には文化が必要ですから、そう簡単にはコピーされないだろうと。それが『天空の森』の原点です。
ーーかなりのご苦労があったと思いますが?
土地を探すだけで7〜8年もの歳月を費やし、空港に近いことや温泉があることから買収を決めました。当時は100人くらいの地権者をひとりひとり説得して回りました。もともとここは竹山だったので、最初は来る日も来る日も竹の伐採に追われていましたね。これだけ毎日竹を切っているんだから、かぐや姫くらい現れたっていいだろうって愚痴をこぼしながら(笑)。
ーー開業するにあたってのコンセプトやテーマは、どのようなものだったのでしょうか?
王国ですから天下を見渡せる眺めに浸れる場所にあって、そこでゲストのあらゆる夢を叶えること。例えば『天空の森』のドレスコードは裸。つまり、ゲストの社会的立場や役割など、外的な装飾を外して過ごしましょうという提案です。ここでは人から覗かれることを気にする必要性がまったく無いからです。そして好きなように自然と戯れ、地の美味しいものを召し上がり、星を眺めてぐっすりと休んで英気を養っていただく。人間性を回復する舞台はすべてご用意しようと決めました。
ーー今後の『天空の森』の目指す方向は?
『天空の森』のゲストはビジネスで成功されている方が多いんです。でも、お金も地位も名誉もお持ちの方々が「夢が持てなくなった」と、心の虚しさを埋めるために、こちらへいらっしゃるんですね。あるゲストの方から「未完成なところがここの魅力だ」と言われたことがあります。未完成とは無限の可能性、もっと伸びしろがあるってことなんです。豊かさとは決して“豪華である”こととイコールではありません。
私の持論である「リゾートとは人間性回復産業である」を信条としつつ、『天空の森』は今も明日も進化を続けています。

