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セントラル

CENTRAL

未知の食材との遭遇は、想像を超える異次元世界

”海面”と名付けられた料理。リマの沿岸で採取されたイカやホンダワラなどの海藻、
マメ科のキアべをスライスして盛り合わせたひと皿。
ペルーで獲れる様々な海藻をシンプルにまとめた1皿。レストラン内には海洋生物学者までいる。

珍しいペルー原産の芋を数種類も使用した前菜。味付けは薄味で、 ウニ、アボカド、カワメンタイと食材の持つ旨味を引き出している。

真髄はペルーのエネルギーを凝縮した食材を発掘すること。
世界中の美食家を唸らせる若きシェフの挑戦的な料理を探る

英国のRestaurant Magazineが編纂「ペ ジェグリーノ・ガイド」としても知られる 「世界のベストレストラン50」の2年連続第6位に輝くのが、ペルーの首都リマにある 「セントラル」だ。今年で43歳になったと いう若きスターシェフ、ビルヒリオ ・マルティネス氏。彼がオーナーシェフを務めるこのレストランは、ペルー先住民の食材に現代の調理技術を適応 させたペルービアン・キュイジーヌを展開し、 世界中の美食家たちから熱い視線が送られている。供される料理は3ヶ月ごとに更新する 「Mater ELEVATION(16皿)」と「Mater ECOSYSTEMS(12皿)」のコースメニューのみだが、色鮮艶やかな未知の食材との遭遇が、 これでもかとばかりに3時間余りも続くのだ。 日本の懐石料理にヒントを得たであろう美しい盛り付けもアートの域に達し、アンデスの湿地帯の藍藻類や野生のアマランサス、アマ ゾン川のピラニアに到るまで、ペルーという国の底知れぬ豊穣を否応なしに感じるに違いない。メニューの一皿ごとに標高が記されている点にも注目したい。「それぞれの皿はひとつの地域の標高を表現していて、そのエリアにある食材と繋がっている。土地の景色を思い浮かべられなければ、その皿には魂が宿らないのだ」と語るビルヒリオ氏。
ペルー中を旅しながら導き出された深遠な料理哲学が見事に具現化されている。
芸術品のような一品一品を五感を通して満喫していただきたい。

Chef  Virgilio Martinez

オーナーシェフのビルヒリオ・マルティネス氏は1977年リマ生まれ。プロのスケートボーダーを夢見ていた放浪好きな青年が料理人を目指し、コルドンブルーを卒業後、フレンチシェフとして各地で修行。ニューヨークの「Lutece(ルテス)」 を経て、2008年に自らの店をオープン。
たちまちモダンペルー料理界の寵児に。

料理が出されるたびに、高揚した気分が止められない

初めてだと戸惑うかもしれないが、手でつまんで食べてみて欲しいからと、最初はカトラリーが
セットされないのも「セントラル」の小粋な演出のひとつ。もちろん、頼めばすぐに
用意してもらえる。ビオワインや珍しいキヌアのビールなど、ドリンク類も充実している。

01.INTERIOR

02.RECEPTION

2017年にバランコ地区に移転した「セントラル」の内観。モダンでシンプルな造りとなっている。バランコ地区はリマの富裕層や外国人たちの別荘地として、ヨーロッパ調の邸宅が
建ち並ぶ閑静な場所だ。

エントランスのすぐ脇に設置されているレセプション。天然の石板で作られた大きなテーブルには、ペルー原産の食材の数々が並ぶ。まずは食材について学び、期待と共に席へとエスコートされる。

03.OPEN KITCHEN

「セントラル」のキッチンは、外光が差し込む明るいオープンキッチンとなっている。40人のゲストのために、80人近くのスタッフが常に働いているというマネジメントにも、驚きを禁じ得ないだろう。

04.LABORATORY

レストランの2階にある研究室。「マテル・イニシアティバ」で集めてきたペルー中の食材を、煮る、焼く、蒸す、などいろいろな角度から最適な調理方法を模索するのだそう。
まさに調理は科学なりだ。

アンデスには2000種を超えるじゃがいもが存在する。中でも原種に近いとされている「パパ・ナティーバ」は、絶滅の危機に瀕している貴重な食材だが、「セントラル」では惜しみなく食卓に
登場させている。

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TEL:+51 1 242-8515
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